「環境文化首都」のコンセプト
環境文化首都とは、21世紀の新しい文明を創造する都市です。
多くの近代産業文明のもたらした問題の解決に、積極的に取り組む首都です。
すなわち、浪費文明を克服し、自然環境と共生し、省エネルギーとゼロエミッション(廃棄物ゼロ)を目指し、人間性豊かな生活文化を育む首都です。
それは、一国家の利害を超越し、新たな「地球市民の首都」であり、わが国のみならず21世紀以降の人類全体が目指すべき都市・社会・生活、文化を実現する首都です。
平成9年1月に実施された総理府の世論調査の結果を見ても、新首都の街づくりに際して重視すべき点という質問では、「省エネ・リサイクル等の技術を導入し、周囲の自然環境とも調和を図るなど環境面を重視する」が最も多く、61.5%。
また、首都機能移転にあたり考慮すべき点という質問でも、「自然環境との調和を図る」が最も多く、42.3%でした。
国民も環境文化的な新首都を求めているのです。
わが国は、明治の開国以来、とくに戦後の高度経済成長期において、急激な産業化を成し遂げました。
そのため、経済、産業を優先重視するあまり、自然環境や人間性を軽視する傾向が強かったのです。
こうした傾向は、わが国だけではなく、イギリスやアメリカでも、国家が急速な産業化を進めた時代において必ず現れた傾向です。
たとえば19世紀末のロンドンの衛生状態の悪さなどは、つとに知られています。
しかし、イギリスは19世紀いにそうした体験をしているがゆえに、社会政策がいち早く充見し、20世紀以降は福祉国家としての道を歩み、経済・産業と人間・生活・自然が調和しながら発展していく方法を100年間模索し続け、実現してきたのです。

